もう百年も經ちましたら、私たちが今日まで苦しんで來たことで、何一つとして無駄になつたものの無かつたことを、積極的に證して呉れるやうな時代も來るだらうと思ひます。
(島崎藤村)

御尋ねの事、到底豊富なる想像力を以てしても御答え難しく候。
しかし進化の法則により、人類的に百年經てば百年だけの善い芽の大きくなつてゐる事だけは斷言致し候。
(岸田劉生)

自分が生きて居さうもない百年後の事などは、考へて見たことがありません。
ただ然し人間が之から先、だんだん幸福になつて行くか、何うか大に疑問だらうと思ひます。
(菊池寛)

「百年後の日本」『日本及日本人』(1920年4月5日発行)

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